2.誘拐 異世界シンジケートの魔の手 (前編)
 放課後の部活の後、顧問の先生との打ち合わせで遅くなったキミコは、一人で教室に戻ってきた。彼女の〇学校では部活専用の部室や更衣室はなくて、部ごとに指定された教室で着替えるようになっている。もちろん、廊下側窓側のカーテンは閉めてあるから覗かれる心配はない。

 キミコが汗をぬぐい、着替えようとしたまさにその時だった。教室の中の彼女の目の前の「空間」が揺らめいたように見え、そこに忽然と二人の人間が現れたのだ。部屋のドアには内側から鍵をかけてあり、侵入のしようがない。まさに「空間から突然現れた」としか言いようがなかった。

 あまりの驚きと恐怖に悲鳴すら出ないキミコ。二人は光沢のある緑色の全身タイツのようなものを身に着け、顔だけを出している。若い日本人男性のように見えるが、ただどこかが「違う」ような違和感をキミコは感じていた。

 二人はキミコを見るなりニヤリと笑い、直後、目にもとまらぬ身のこなしで彼女に襲い掛かった! 長身で屈強な方の男が彼女の背後にまわり、羽交い絞めにしながら彼女の口と鼻に布を押しあてる。鼻腔をつくツンとくるにおい。麻酔薬をかがされてるのだと彼女が気づいた時にはもう手遅れだった。

 背後の男の手がテニスシャツの上から彼女のオッパイを揉んでくる。巨乳という訳ではないが、年齢のわりには発育のよいDカップ手前の柔らかいムネが、乱暴にねちっこく揉みしだかれる。恥ずかしさと苦痛に必死に抵抗しようとするが、もうその時にはキミコの全身も意識も朦朧とし始めていた。

 するともう一人の小柄の男の方がキミコの正面に立ち、スーツの股間のファスナーを下ろして、大きく勃起したペニスを露出させた。キミコは涙を流して逃げようとするがもうそれは叶わない。

「ただ連れ去るだけというのもつまらない」

「早速、味見させてもらうぜ」

 男は彼女のテニス・スコートをまくり上げ、ワレメに密着する黒のブルマーの上からその肉の凶器を突き付け、押しつけ、ねじ込んできた。

 まだ何者も受け入れたことのなかったキミコの聖域が、ブルマーの布をまとった凌辱魔のペニスによって無残に割り開かれ、犯されていった。

「んあぁぁぁ!」

 キミコの悲鳴は分厚い男の手に封じられて、誰にも届く事はなかった。


(つづく)